海外の怪奇な話、都市伝説、オカルト話を翻訳してみる。(This website includes English translations of Japanese urban legends, scary tales and strange stories.)
主張:サウジアラビアでのガス田探索中に、巨人の骸骨が発掘されたという。
判定:ウソ
記事の例:アラビア砂漠の南東地域でガス田を探索中に、巨大な骸骨が発見された。アラビア砂漠のこの地域は「エンプティ・クオーター(空の地域)」 と呼ばれている。発見したのはアラムコの探索チームだ。コーランの中で神は巨人たちを創造したと述べているがそれを傍証して いるかのようだ。この巨人たちはAadの民と呼ばれ、そこには預言者Hudが送られた。Aadの民は背が非常に高く、大きく、非常に 強かったので、木の周りに腕をまわして、そのまま大地から引き抜くことができた。あらゆる力を与えられていたAadの民は後 に神と預言者に逆らうようになり、神の設けた全ての境界線を踏み越えてしまった。
サウジアラビアの聖職者たちは、今回発見された巨人の骸骨はAadの民のものだと信じている。サウジの軍隊が一帯を封鎖し、アラムコ の社員以外は立ち入り禁止になっている。骸骨については秘密にされているが、軍のヘリが上空から撮った写真のうちの一枚が、 インターネットに流出した。添付の写真を見て、写っている二人と骸骨の大きさを比べてみてください!
検証:多くの宗教は遠い昔に生きていた巨人族について語っているが、上記の文と写真はそうした宗教説話の考古学的な証拠にはならない。
上の写真はWorth1000(画像編集ソフトを使って写真を編集するスキルを競い合うコンテストを主催しているサイト)にアップさ れたものである。この巨人の骸骨の写真は、このサイトが行っている「考古学的異形コンテスト」に応募されたものである。この コンテストでは、一番本物っぽい考古学的なフェイク写真を作ったものが優勝する。「応募者は非常にリアルな考古学的発見の写 真を作成してください。掲載されているのがWorth1000でなかったら、人々が度肝を抜くような写真です」
この写真の元ネタは、ニューヨークのハイドパークの発掘現場でとられた写真だ。この発掘現場では、科学者たちがマストドン の化石の発掘作業を行っていた。その後誰かが、Worth1000コンテスト応募作品に使われたフェイク写真に、預言者Hudに関する イスラムの言い伝えを交えた文章を添えたのだ。このフェイク写真は、バングラデシュの独立系ニュースサイトと説明された 「ニューネーション」というサイトに本物のニュースを装って掲載されたあと、瞬く間に広まった。
2007年の5月にはあるブログが「Bhimaの息子Gadotkachのような骸骨が発見された」というタイトルでこのイタズラ写真を掲載し た。ブログでは、インドタイムズ2004年4月22日の記事に基づくと記されており、発見場所もサウジアラビアから北インドに変更 され、数枚のイタズラ写真が追加されていた。
ttp://www.snopes.com/photos/odd/giantman.asp
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