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1561年4月4日の早朝、ドイツのニュルンベルグ上空で不可解な現象が目撃されたという記録がある。これは、空中の不可解な現象に関する記録のなかでも最も古いものに属する。ニュルンベルク上空で、球体や槍、円柱、十字架、板状などの様々な形の物体が戦闘を行った、というのが記録の内容である。空は、戦闘を行う機械のような物体で、1時間以上にわたって埋め尽くされていたようである。どちらが優勢なのかも分かったらしい。楕円形のUFOが、円柱状の母船からたくさん現れた。戦闘が終わるころには、見る者を圧倒する、槍状の巨大な黒い船が現れたらしい。この戦闘を描いた版画がHans Glaserという人物によって彫られている。また、製作者不詳の、同じ事件を描いた別の版画も残っている。
版画では、2人の人物が事件を目撃している様子が描かれている。奇妙な形をした色とりどりの、何百もの物体が空を埋め尽くした。版画ではまた、二つの物体が地上に墜落した様子も描かれている。
事件は明け方に始まった。何百でないとしても何十もの十字架、球体、チューブ状の物体が町の上空で戦闘を始めた。「大小様々の球体が太陽へ向かって飛び立った」時、戦闘は終了し、他のいくつかの物体は地上に墜落して濃い煙の中で消えていった。ニュルンベルク公報によると、「恐ろしい幻影」は早朝の空を円柱状の物体で埋め尽くし、「この物体からは黒、赤、オレンジや青白い球体が現れ飛び回った」。球体たちにまぎれて「血の色をした十字架」（つまり赤い十字架）が見えた。この「恐怖の光景」は「数え切れないほどの人々」によって目撃された。その後、「黒い、槍状の物体」が現れた。
ニュルンベルク公報の執筆者は、読者に次のように警告している。
神を畏れる者はこのサインを無意味なものとは決して考えず、『聖エミディウスがいる受胎告知図』で描かれた、慈悲深い天なる父の警告であると心から思い、我々が現世における一時の命と天上における永遠の命を神の子供として生きていけるように生活をただし、我々に対する怒り（我々が受けるべき罰も含めて）をおさめてくれるよう神に心から願うであろう。
同じような事件がスイスのバーゼルで5年後に起こった。1566年8月7日の夜明けごろ、複数の黒い球体が、バーゼル上空に侵入して壮絶な空中戦を行うのを、多数のバーゼル市民が数時間にわたって目撃した。バーゼル市の公報には次のように記録されている。
日の出ごろ、たくさんの大きな球体が高速で太陽に向かって飛んで行き、それから180度向きを変えて、お互いを攻撃した。まるで戦闘しているかのようだった。たくさんの球体が赤く火のようになり、消えていった。
注意しなければならないのは、こうした描写や版画は約500年前の人々によるもので、彼らにはおそらく何が起こっているのか理解はできなかっただろうということだ。こうした記録や版画が描いているのは現代の航空機による「ドッグファイト」にとてもよく似ていると言う人々もいる。版画にある黒い丸は、第二次世界大戦の記者たちが撮影した戦闘機の爆発に非常によく似ている。また、十字架の形をした物体は、急上昇する第二次大戦の戦闘機のシルエットによく似ている。そのため、一部の人々は、1561年のニュルンベルク上空で目撃されたのは第二次大戦時の戦闘であり、なんらかの時空の歪みのために16世紀の人々が400年後の戦闘を目撃することになったのだと考えている。 PR
